NHKの放送文化研究所では2007年に全国300地点、16歳以上の国民3,600人を対象に今の日本人が好きだと感じているものの調査を行っている(有効回答率66.5%)。
ここでは、日本人の好きな楽器についてランキングをかかげた。資料はNHK放送文化研究所世論調査部「
日本人の好きなもの」(2008年)である。
人気のある楽器としてはピアノが50.0%で1位であり、バイオリン、和太鼓が2〜3位の31.0%、23.6%でこれに続いている。三味線や琴といった和楽器も4〜5位を占め、なお、重要な地位を保っている。
NHK放送文化研究所では1983年に同じテーマで初回の調査を行っているので、それとの比較が可能である。
1983年から2007年にかけての動きには以下のような傾向があらわれていると考えられる。
- ・不動のピアノ人気
- 2007年に50.0%で首位のピアノは1983年にも48.0%で首位であった。
- ・ギター人気の低落
- かつて青年は皆、ギターを弾きたがった。1983年に4割を越え2位だったギターがフォークブームも下火となり2007年には10%台の9位に後退した。
- ・和楽器の衰退
- 和太鼓を除いて、三味線、琴、尺八といった和楽器の比率が低下傾向にある。
今後始めたい楽器は、という上と異なる設問であるが、ヤマハ音楽振興会による最近の調査結果を以下に掲げた。ピアノが一番人気であるのは同じであるが、身近な楽器としてかつてのギター人気が復活しているようにも見える。