県立浦和高校は、東大のほか、京大だけでなく、北大、東北大なども2桁の合格者数となっており、都立日比谷高校と比較しても主要国立大学に幅広く合格者を出している点が特徴となっている。特に、東北大については東大と同じ41人の合格者となっており、関東の高校として、東北地方の進学校と肩を並べる珍しい存在となっている(図録3860c)。 主要私立大学については、早稲田大、慶応大については、都立日比谷高校の方が合格者数が多いが、その他では県立浦和高校の方が合格者が多い場合が多い。 つまり、東大と早稲田・慶応へ志望先が集中している都立日比谷高校に対して、県立浦和高校は、主要大学にオールラウンドに合格者が多いという違いが見て取れる。日比谷の卒業生は東大がダメなら早慶に行こうとなるケースが多いが、浦和の場合はそうはならず、自分の学力と適性に応じて最初から志望先が多様化しているのである。 津田塾大と東京女子大には都立日比谷高校のみが合格者を出していることからもうかがえる通り、県立浦和高校は男子校である。独自の校風や埼玉県立地という要因に加えて、自宅通学にこだわらないという意味で、これが、全国の主要大学に幅広く合格者を出しているもうひとつの要因であろう。 主要大学として取り上げているのは、東京大、京都大、北海道大、東北大、東京工業大、一橋大、名古屋大、大阪大、九州大、筑波大、千葉大、電気通信大、東京外国語大、東京農工大、横浜国立大、首都大東京、横浜市立大、早稲田大、慶應義塾大、上智大、東京理科大、明治大、青山学院大、立教大、中央大、法政大、学習院大、成城大、日本大、東洋大、駒澤大、芝浦工業大、東京電機大、津田塾大、東京女子大である。 (2019年4月9日収録)
[ 本図録と関連するコンテンツ ] |
|