この本のデータは毎週「週刊文春」掲載の「ホリイのずんずん調査」というコラムから取られているということなので、このコラムを昨年2005年1月6日号(475回)から2006年5月18日号(542回)まで、都合、145回分を調べてみた。沢山図録化できるネタが存在しているのではないかと期待感をもって探したのであるが、実際は、芸能ネタ、放送ネタ、落語ネタがほとんどであり、「若者殺しの時代」に収録されたような興味深いデータは見つからなかった。しかし、これだけ調べたのだから、1つだけでも図録化しようと思い、日本人の生活がモノクロからカラーへ移り変わった時期を追体験できるデータとして、スナップ写真の年次別モノクロ・カラー枚数をグラフにした。これだけでも少し話題として弱いので、内閣府の耐久消費財の保有調査から、白黒テレビからカラーテレビへの転換のデータも並べてグラフ化した。 堀井氏が調べたスナップ写真では、1970年を境に、白黒よりカラーが多くなっている。テレビの世帯普及率でカラーが白黒を上回ったのは、1973年である。我々の身の回りがカラー化したのは、1970年代前半であったことがうかがい知られる。 ところで、堀井氏は、タレント毎に早くからカラー写真スナップだったか、遅くまで白黒写真だったかで、若い頃の家庭環境の貧富を憶測している。こうした憶測は、科学的な厳密性もなければ、社会的な意味もないが、憶測自体が面白いので、結果を以下に掲げておいた。 カラー写真か白黒写真かで知るタレントの育ち
(資料)堀井憲一郎「ホリイのずんずん調査」(週刊文春2005.8.11・18) (2006年7月7日収録)
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