2007年の国民生活基礎調査によれば、暮らしが「苦しい」と感じている子ども(18歳未満の児童)のいる世帯は63.4%と6割を越えているに対して、子どものいない世帯では55.0%と8.4%ポイントの差とかなりの差があり、子育てや子どもの教育にかかる負担の大きさを反映している。

 しかし、子どものいない世帯には年金生活の高齢者世帯もかなり含んでいるので、単純に子どものいる世帯と比較できない面がある。そこで所得階層毎に両者を比較した図を作成した。

 当然であるが、所得の低い階層ほど暮らしが「苦しい」と感じる世帯比率は高くなるが、それぞれの所得階層で、子どものいる世帯は、子どものいない世帯より暮らしが「苦しい」と感じる世帯が多くなっている。特に、所得の低い方世帯ではその差が大きい。

 所得の低い順に第T階層から第X階層について、%ポイントの差を算出すると、19.0%、20.5%、21.1%、15.1%、8.5%であり、それぞれ、上述の所得階層で分けない結果の差8.4%ポイントより大きな差となっており、また第Tから第Vの低・中所得水準の世帯では2割前後の違いが生じている。

 こうした子育てや子どもの教育の費用に起因する生活の苦しさが少子化の基本要因になっていると考えられる。

(2004年12月7日収録、2009年4月20日更新、2019年1月13日図録2430からコード変更)


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