どのような家庭観をもっているかに関して統計数理研究所(大学共同利用機関法人情報・システム研究機構に属する研究所)が行った国際意識調査の結果を掲げる。設問は「家庭は、ここちよく、くつろげる、ただ一つの場所である」かというものである。(原データはここ

 欧米との比較を行った1990年前後の調査では、日本人は欧米人と比較して家庭を憩える唯一の場と考える者が80.3%ともっとも多いことが明かとなった。ただし、欧米の中でも、イタリア人は73.6%と日本人に近く、オランダ人は31.6%とずっと少ないなど多様である点に留意する必要がある。

 アジア・太平洋諸国の国民と比較した2000年代後半の調査では、日本人の家庭観は欧米と対照的なアジア共通の考え方であり、アジアの中では、むしろ、家庭への傾斜は低い方であることが明かとなっている。家庭を憩える唯一の場と考える者は韓国人や台湾人の場合は90%を超えており、日本人の76.6%はこれよりかなり低い値となっている。アジアの中でも北京や上海は日本よりさらに低く、欧米に近い。

 ここで比較対照となっている欧米諸国は、イタリア、フランス、ドイツ、英国、米国、オランダ、比較対照となっているアジア・太平洋諸国は、韓国、台湾、インド、シンガポール、香港、北京、上海、米国、オーストラリアである。

(2012年11月16日収録)


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