NHK国民生活時間調査は5年おきに国民の生活時間や様々な行動の実施率(行為者率)を調査している。調査票は0分からはじまる15分きざみで線を引いて記載するようになっているので、15分ぐらいの時間単位でメインの行動となっていなければカウントされない点に注意が必要である。

 1995年から2015年にかけて、平日・土曜・日曜それぞれについて、会話・交際をした人の比率が、男女別、年齢別にどう変化したかを図録にした。

 最初に、まず、下図で国民平均の行為者率(行った者)の比率を確認しておくと、基本的に土日の方が平日より会話・交際が多いが、いずれにせよ減少傾向にあることが分かる。

 ネット社会の進展にともない、インターネットやスマホを通じた交流がリアルな会話・交際に代替している面があるのであろう。


 会話や交際をするのは、冒頭の図録によれば、男女別、年齢別には、男より女の方が、また中壮年より若年や高齢者の方が多いという一般傾向が見られる。しかし、全般的に、この十年で、会話・交際をした人が減ってきているという傾向が目立っている。

 最も会話・交際が少ないのは、平日の男性30〜50代であり、会話・交際をした人は5〜6%にすぎない。この年代が、食事をしながら、仕事をしながら以外では家族を含めて人とほとんど会話をしないというのは、分かるようではあるが、さびしい結果であるともいえる。

 女性については、以前は、男性と比較して、かなり会話・交際をする人が多かったが、近年は会話・交際をする人が大きく減っているのが目立っている。2015年の結果でも特に女性の減少が際立っている。

 別の統計調査でも同様の傾向が確認できる。下には、社会生活基本調査で実際に声を聞きながらのコミュニケーション時間の推移を追ったグラフを掲げた。


 国際的に見て日本人の人づきあいが必ずしも良くない点については、図録9500参照。

(2007年5月11日収録、2011年3月16日更新、2016年3月11日更新、2018年11月25日社会生活基本調査データ)



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