糖尿病患者が増えていると言われる。ここでは、厚生労働省によって3年ごと10月に全国の医療施設に対して行われている「患者調査」の結果から都道府県別の糖尿病の総患者数、及び人口10万人当たりの総患者数を掲げた。医療機関にかかっていない患者は数字に出てこない。

 総患者数では東京が27.4万人と最も多く、埼玉、大阪が24.2万人、21.0万人で続いている。最も少ないのは高知の1.7万人である。

 人口当たりの糖尿病患者が最も多いのは長崎であり、福島、和歌山がこれに次いている。

 患者数の地域分布は、実際に罹患している患者数もあるが、その他、行きやすい病院があるかによっても影響されていると考えられる。

 2014年の結果と比較すると、東京での減少、北海道、静岡、愛知、福岡などの増加が目立っている。

 しかし、サンプル数に限界があるためか、それとも実際に患者数の変動が大きいためか、人口当たりの患者数の各年の値は変化が大きい。以下には上下5位までの都道府県ランキングの表を掲げた。2年次連続して登場している地域をカラー表示したが、2017年の上位5位は2014年の上位5位と全部異なるなど入れ替わりが激しいことが分かる。その程度のデータと考えた方がよいかもしれない。

 2年次以上連続で登場しカラー表示となっている県を見ると、上位では、徳島が2014年まで5位以内に登場している点が目立っている。この他、香川、秋田も2年次連続の登場で目立っている。下位では、沖縄、及び東京、大阪、愛知の三大都市が5位以内に多く登場している点が目立っている。

糖尿病の人口当たり総患者数の上位下位5県
2005年 2008年 2011年 2014年 2017年

1 山形 島根 香川 三重 佐賀
2 大分 青森 富山 福島 鹿児島
3 徳島 徳島 徳島 和歌山 長崎
4 鳥取 香川 大分 広島 三重
5 秋田 秋田 長崎 徳島 静岡

1 沖縄 東京 鹿児島 京都 神奈川
2 神奈川 沖縄 宮崎 沖縄 宮崎
3 東京 埼玉 大阪 埼玉 東京
4 宮崎 大阪 愛知 愛知 千葉
5 京都 奈良 茨城 千葉 沖縄
(注)2年次連続して上下5位以内に登場した地域をカラー表示
(資料)厚生労働省「患者調査」(各年10月)

 全国の糖尿病の総患者数推移は図録2127参照。

(2016年1月6日収録、2020年2月15日コメント等アップデート)


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