訪日外国人が日本で食事をして、ラーメンやカレーに感動したというようなネット記事が多くみられるが、本当のところ、日本でどんな料理を食べておいしいと思っているのだろうか。この点に関して、ある程度客観的な意識調査を農林中央金庫が行っているので、その結果を掲げた。
対象は、10年以内に日本に滞在したことのある韓国、中国、フランス、英国、米国の合計1,200人である。
「最もおいしかった日本の料理」として回答した上位5位は、「寿司」、「ステーキ・焼肉」、「すき焼き」、「うなぎ・うな重」、「天ぷら」の順だった。特に、「寿司」が19.4%と2位の「ステーキ・焼肉」の9.2%の2倍以上となっており、断然首位となっている。
自国にも肉料理はあるだろうに、「ステーキ・焼肉」、「すき焼き」といった肉料理が上位に挙がっているのは、やはり、和牛や日本風の趣向、味つけがめずらしいのであろう。
よく出てくる「ラーメン」と「カレーライス」は7位、16位とそれほど多くない。
各国別に見ると以下のような特徴が目立っている。
- 「寿司」がおいしかったとする割合が高かったのは、韓国人と米国人であり、それぞれ、26.0%、25.3%と2位以下の料理を大きく引き離していた。
- 韓国人は「ラーメン」が8.0%(4位)と多く、ラーメン好きが目立っている。
- 「寿司」を一番にあげる場合がほとんどである中で、中国人だけは、上位3位が「うなぎ・うな重」、「刺身」、「すき焼き」という順であり、他国人と大きく異なっている。
- フランス人は第3位に他国人では余り回答が多くない「焼き鳥」を挙げている点、また「あてはまるものはない」が10.7%もある点で特異である。