与党は法案審議が十分為されたとしているが、衆参の法案の審議時間を過去の重要法案と比較すると、決して長くはないことが分かる。特に、参議院は少ない。「衆院より議員定数が少ない参院は、法案の審議時間が衆院の7割程度という事例が多いが、重要法案では逆転することもある。国連平和維持活動(PKO)協力法や通信傍受法は衆院を上回った。いずれも世論の反対が強かった法案で、PKO協力法は百時間を超えた。参院は「良識の府」ともいわれる。良識とは少数意見にも耳を傾ける知性。与野党が立場の違いを超え、審議を尽くす努力をした跡が見える。だが、秘密保護法は、憲法が定める「表現の自由」など国民の根本的な権利に直結するのに、参院特別委員会の審議は23時間。不十分な衆院のさらに半分と極端に短い。」(東京新聞2013.12.7) 図で審議時間を取り上げている法律は、PKO協力法(1991〜92年)、政治改革関連法(1993〜94年)、通信傍受法(1998〜99年)、武力攻撃事態対処法(2002〜03年)、郵政民営化関連法(2005年)、社会保障と税の一体改革関連法(2012年)、日本版NSC創設関連法(2013年)、特定秘密保護法案(2013年)である。 (2013年12月8日収録)
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