2010年7月11日投票の参議院選挙の比例代表選挙の民主党、自民党、その他政党の得票率を相関図にした。

 相関図は3つ掲げた。すなわち、X軸×Y軸が、自民党×民主党、自民党×その他、その他×民主党の相関図を掲げた。

 最初の相関図で、地域別特徴を見ると、以下のような点が目立っている。

・小沢一郎元民主党幹事長のお膝元岩手で民主党の得票率が45%以上と高い
・民主党の得票率は岩手の他、北海道、長野、愛知で高い
・自民党の得票率が高いのは多い順に福井、鹿児島、島根、香川(以上4県は35%以上)
・普天間基地問題で期待を裏切られた沖縄では自民党も民主党も得票率が低い(沖縄の政党別得票率は社民が22.68%で最多)
・栃木はみんなの党渡辺喜美代表の地盤であるため自民が少ない割に民主も多くない(栃木ではみんなの党が33.15%で自民、民主を上回る)

 3つの相関図の相関度(R2値)を見ると「自民党×その他」が0.5587が圧倒的に高く、「その他×民主党」が0.2411でこれに次ぎ、「自民党×民主党」は0.0448とほとんど相関がないという結果となっている。

 すなわち、今回参議院選挙は、「民主か自民か」というより「自民も民主もダメかやっぱり自民か」の戦いだったといえる。

 2番目の相関図がこれをあらわしているが、右下がりの傾向線の左上から沖縄が最も目立っており、大阪、岡山が続いている。逆に傾向線の右下では福井が最も目立った位置にあるが、石川、鹿児島、島根なども同様の位置にある。

 大阪は公明が17.98%と全国一高い得票率である影響が大きい。岡山はたちあがれ日本の得票率が13.16%と例外的に高かったせいである。これは岡山が平沼赳夫代表の地元であり自民党から定年制から公認が得られなかった片山虎之助の地元であるある影響が強い。

 2番目の相関図の右下がりの傾向線から乖離が大きいのは、岩手と沖縄であるが上述の理由による。

 なお、この図録は東京新聞に掲載された自民党×民主党の得票率相関図にヒントを得た。

(2010年7月13日収録)


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