地域別年代別ミス・ユニバース優勝者出身国数
50s 60s 70s 80s 90s 00s 10s 20s total
北米 2 2 0 2 2 1 1 1 11
中南米 2 3 3 4 4 6 3 2 27
ヨーロッパ 3 3 2 2 1 0 1 0 12
オセアニア 0 0 1 1 0 1 0 0 3
アジア 1 2 3 1 1 2 2 1 13
アフリカ 0 0 1 0 2 0 3 0 6
8 10 10 10 10 10 10 4 72
(注)1952〜2019年の68回の実績。メキシコは中南米、中東はアジアに含めた。
(資料)ウィキペディア(Wikipedia)「ミス・ユニバース」2018.12.17ほか

2015年までの優勝者の連続写真データはここ

 2022年、2023年の優勝者は、それぞれ、米国のロボニー・ガブリエルさん、ニカラグアのSheynnis Palaciosさんだった。

 2021年のミス・ユニバース世界大会の決勝は2021年12月12日イスラエルのエイラートで開かれ、インド代表のハーナ・サンドゥさんが優勝した。インド出身者としては21年ぶりのタイトル獲得となった。最近5年は欧米以外の受賞者が続いている(末尾表参照)。

 ナショナル・コスチューム(伝統衣装)部門のコンテストで日本代表の渡辺珠理さんの装いは、ピンク色の髪の毛をお団子にまとめ、ピンク色の着物風のドレスを左前に着ている。袖には日の丸。大きくはだけた胸元には「日本」と漢字で書かれている。両手にはなぜか金色の招き猫、というもの(下に写真)。イスラエル人デザイナーによるこの装いを駐日イスラエル大使館が「歓迎とお祝いの気持ちを込め、原宿ファッションと着物を融合させた」と説明して紹介すると、それがSNS上で拡散し、むしろ品のない日本趣味のデザインだとして反感を招いた(いわゆるキモノ炎上)。


 このことから当図録にもアクセスが多くなったので経緯を記しておく。

(2019年段階のコメント)

 AFPニュースなどによると、米アトランタで12月8日、世界90か国以上の代表が参加した2019年のミス・ユニバース世界大会の決勝が開催され、これまでと異なりアフリカ系の南アフリカ代表ゾジビニ・ツンジ(Zozibini Tunzi)さん(26)が栄冠に輝いた(下の写真)。黒人女性がミス・ユニバースに輝いたのは、2011年にアンゴラ代表のレイラ・ロペスさんが優勝して以来、8年ぶり。

 「私が育った世界では、私のような肌の色や髪の毛の女性が美しいと見なされることは全くありませんでした」「今日、それを終わらせる時が来たのだと思います」とツンジさんは話した。ツンジさんは最終選考で、女性の権利拡大について演説。若い女性たちが自信を持てるようにしたいと語って拍手喝采を浴び、プエルトリコ代表とメキシコ代表を退けて優勝した。


 2007年のミス・ユニバースの優勝者(女王)がメキシコ市で開催された世界大会で、5月28日、日本人の森理世さんに決まった。1959年の児島明子さんに次いで日本人では2人目である(写真は末尾)。

 1959年の児島明子さんに先立って、1953年の第2回世界大会で伊藤絹子さん(164センチ、52キロ、BMI19.3)が第3位となっており、昭和20年代のマスコミは彼女のようなスタイル的にも完壁に均整がとれた美人を「八頭身美人」と呼び、大いにもりあがったという(この2人について紹介した記事が「デイリー新潮」にアップされているので興味のある方は参照されたい→ここ)。

 1952年にはじまったこの美人コンテストの優勝者の出身国を調べてみると、米国が8人で最も多く、ベネズエラ、プエルトリコ、フィリピン人、スウェーデン、南アフリカが7人、5人、4人、3人、3人で続いている。日本を含め2人の優勝者を有する12カ国はこれらに次ぐ第6位である。

 地域別では、中南米が25人と最も多く、ヨーロッパ、アジアが12人(中東2人を含む)、北米10人が続く。年代別に調べてみても最近いずれかの地域が多くなったというような傾向はないようだ。ただし、アフリカは増加傾向と言えるかもしれない。

 ヨーロッパではスウェーデン、フィンランドといった北欧が強いようだ。スペイン人が1人、ロシア人が0人というのは少し意外である。

 アジアではフィリピンが4人で多く、その他は、2007年の日本人の優勝で、日本、インド、タイの3カ国が2人輩出で並ぶこととなった。

 なお、このランキングについては、上位国に美人が多いと言うより、上位国の美人が一番美しいと見なす感じ方をこのコンテストの主催者が有していると言った方がよかろう。

 個人的な想い出であるが、中学生の時、お調子者の私はクラスで美人投票を行った。当時は現在のように女性上位の時代環境ではなかったので表立った女子生徒からの反発は無かったが、不美人ばかりでなく美人の女子生徒からも私を見る目は好意的とは言えないものであり、これはまずいと悟った。その後、ミス・ユニバースやミス・ワールド、ミス・インターナショナルなど、いい大人が大がかりに美人コンテストに取り組んでいるのを知り、中学生だって気づく後ろめたさを感ぜずによく出来るなと思ったことがあった。

原データ
国名 人数 優勝年(最近5年は赤字
米国 9 1954/1956/1960/1967/1980/1995/1997/2012/2022
ベネズエラ 7 1979/1981/1986/1996/2008/2009/2013
プエルトリコ 5 1970/1985/1993/2001/2006
フィリピン 4 1969/1973/2015/2018
インド 3 1994/2000/2021
メキシコ 3 1991/2010/2020(翌年5月実施)
スウェーデン 3 1955/1966/1984
南アフリカ共和国 3 1978/2017/2019
コロンビア 2 1958/2014
日本 2 1959年:児島明子/2007年:森理世
カナダ 2 1982/2005
オーストラリア 2 1972/2004
トリニダード・トバゴ 2 1977/1998
タイ 2 1965/1988
フィンランド 2 1952/1975
ブラジル 2 1963/1968
フランス 2 1953/2016
ニカラグア 1 2023
ドミニカ共和国 1 2003
パナマ 1 2002
ボツワナ 1 1999
ナミビア 1 1992
ノルウェー 1 1990
オランダ 1 1989
チリ 1 1987
ニュージーランド 1 1983
イスラエル 1 1976
スペイン 1 1974
レバノン 1 1971
ギリシャ 1 1964
アルゼンチン 1 1962
ドイツ 1 1961
ペルー 1 1957
アンゴラ 1 2011
(資料)ウィキペディア(Wikipedia)2023.11.19ほか
 
参考:日本人ミス・ユニバース


*体格データは鈴木眞理「女性のやせ願望」(女性医学誌White、2016.4)

(2007年6月11日収録、2013年5月29日更新、2016年5月11日日本人ミス・ユニバース紹介、2018年12月17日更新、2019年12月9日更新、2020年8月12日第2回大会3位伊藤絹子さん、2021年12月14日更新、15日コメント、16日キモノ炎上した写真掲載、2023年11月19日更新)


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