旧グリニッジ天文台を通る経度0度上の時刻をグリニッジ標準時(GMT)とし、経度15度(360度÷24時間)ごとに1時間づつずれた標準時を各地域が設定してきた。 時差の世界地図については、世界各国の日本時間(JST)との時差を示すとともに、協定世界時(UTC)との時差による等時帯をあらわしている。 例えば、2024年五輪の開催地パリの日本との時差は-8時間、ただし夏季はサマータイムで1時間時計を進めるので、-7時間である。世界時との差は+1時間、サーマータイム中は+2時間である。 協定世界時は、地球が自転する速度は一定せず年々遅くなっているため、1972年に精度の高い原子時計の時刻にもとづいて定められた。現在はこれを基準に各地域の標準時が設定されている。 日付変更線は西から東にこえるときは日付を1日遅らせ、逆に東から西にこえるときは1日進めることになる。日付変更線は経度180度付近に設けられているが、まっすぐでなく国の境界で折れ曲がっている場合もある。 キリバス(図に境域を示した)は国土を二分していた日付変更線をずらし、西からギルバート諸島はJST+3、フェニックス諸島はJST+4、ライン諸島はJST+5とし、ライン諸島において世界でもっとも早く日付が変わる国となっている。 中緯度から高緯度の国では夏季は昼間の時間が長くなるため、その時間を有効に利用しようと、時計を1時間進めるサマータイム 制度が考案された(1908年英国がはじめ)。 現在欧米を中心に約70か国で実施されているが、オーストラリアのように州によって実施するかが異なる国もある。 主要先進国のうち、日本、韓国、アイスランドでは導入されていない。日本は1948年に実施されたが1952年に廃止された。 (2021年11月30日収録、2024年7月26日パリの例)
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