出生県へのUターン者の比率が上昇しているというデータが、国立社会保障・人口問題研究所の調査によって明らかになっている。ここでのUターンは、出生地へのUターンの他、出生県の県庁所在地等へのいわゆるJターンも含んでいる。以下は同研究所のホームページからの引用である。

・ 県Uターン率(出生県から転出した経験のある人のうち、調査時点で出生県に戻っている人の割合)を年齢別にみると、男女とも40歳代前半にかけて上昇している。その後、男性では50歳代後半まで横ばいだが、女性では低下する。男性の場合、60代後半以降でUターン率が再び上昇する。男性60歳以上でのUターン率上昇は、定年後に故郷へ戻る帰還移動が要因となっている可能性がある。

・ 前回調査と比較すると、男性の30歳代後半、女性の30歳代をのぞき、どの年齢層でも県Uターン率は上昇している。

・ 前回や今回の調査によれば、30歳未満から40歳代前半にかけての上昇幅は、男性で約22〜24%、女性では16%程度であった。今後、人口が減少していくなかで、いまの30歳未満の県外他出者が、現在の40歳代前半と同じ程度のUターン率で出生県に帰還するならば、今後の地域人口の減少を多少なりとも緩和する働きをもつことが見込まれる。

(2006年6月7日収録)


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