食品工業の集積は基本的には人口集積地、及びその近郊にあることがグラフからうかがえる。関東では東京そのものはそれほど多くなく、神奈川、埼玉といった南関東、及び群馬、茨城といった北関東まで集積地が広がっている。東海では愛知、静岡、関西では兵庫、大阪、その他、東北の宮城、中国の広島・岡山、九州の福岡と地方中核都市でも大きな集積が見られる。この他、北海道や鹿児島といった遠隔地にも資源立地型の食品工業集積がある。 都道府県別の出荷額では北海道が2兆円で第1位であり、兵庫の1.83兆円、愛知の1.82兆円、神奈川の1.72兆円、静岡の1.67兆円がこれに続いている。 人口1人当たりの食品工業の出荷額を見れば、県内の地元消費向けではなく域外向けの出荷が多い地域がどこかを判別できる。この指標では茨城県が47万9千円と全国1位であり、静岡県の44.2万円、群馬県の42.9万円、鹿児島県の36.0万円が続いている。 分野別には、水産食料品では、北海道、宮城、静岡といった主要漁港を抱える地域の出荷額が大きい。 飲料では水が良く、立地に恵まれた静岡、兵庫の出荷額が全国1位、2位と大きな集積を有している。静岡は清涼飲料水、製茶業が全国1位であり、兵庫は清酒が全国1位である。 食品機械工業では、神奈川が1位であり、広島が第2位、埼玉が第3位、静岡が第4位と続いている。 (2004年7月23日収録、7月26日データ修正)
[ 本図録と関連するコンテンツ ] |
|