グローバル経済のバックボーンとなっているのは国際的な交通ネットワークの存在である。OECDの報告書から、世界の鉄道網、道路網、水運網、航空網を美しく描いたマップを掲載した。

 こうしたグローバルな交通網(ネットワーク)に乗って、新型コロナウイルスなどの感染症もあっという間に世界に広がるのだということが理解でできる。

 鉄道網は、その発展の歴史から、欧州に最も密度高く発展しており、北米がこれに次ぎ、さらに、中国、南北朝鮮、南ロシアから日本にかけての東アジア・エリア、また南米東海岸、インド大陸、アフリカ南部、オーストリア東部など、主として海洋に面した大陸臨海部に発達していることがうかがわれる。

 道路網は鉄道網が築いた都市文明圏を中心に内陸部まで含めて鉄道網より、さらに網羅的に張り巡らされている様子を見て取ることができる。

 水運網は、大洋航路と内航(国内航路)、そして河川交通網が接続する形で、世界の臨海部と内陸部をつないで発達していることが分かる。

 航空網は、鉄道・道路といった陸上交通、そして水上交通のように地形や海洋の条件の許す場所での発達というより、大洋の島しょ部や大陸の高山や極地の部分まで含めて、人が住むところならどこにでも建設される多くの空港が相互にネットワークするかたちで汎世界的に形成されている様子が印象深い。

(2020年5月9日収録)


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