駅や電車の中で感じる迷惑行為としては何が多いかについて日本民営鉄道協会が毎年アンケートを取っている。その結果の順位の推移を示した。

 順位の元になった回答率は第1位の「荷物の持ち方・置き方」は37.3%、第2位の「騒々しい会話・はしゃぎまわり」は36.9%、第3位の「座席の座り方」は34.5%である(2018年)。

 順位の推移については、順位が余り変わらないものと順位の変動が大きいものとに分かれている。

 順位が余り変わらないものとしては、
  • 「騒々しい会話・はしゃぎまわり」
  • 「座席の座り方」
  • 「乗降時のマナー」
が挙げられる。これらは、時代の変化と言うより、根本的な人間性の弱点を反映しているといえよう。

 一方、順位の変動が大きいものとしては、以下が挙げられる。

(大きく順位を上昇させたもの)
  • 「荷物の持ち方・置き方」
(順位を低下させたもの)
  • 「ヘッドホンからの音もれ」
  • 「携帯電話・スマートフォンの着信音や通話」
  • 「歩きながらの携帯電話・スマートフォンの操作」(いわゆる「歩きスマホ」)
 順位を低下させたものは、新しい製品の登場や流行など時代の変化にマナーが追いつくのに時間がかかることを示していると思われる。ケータイの着信音や歩きスマホは確かに迷惑だったが、だんだんと改善されてきている。

 一方、12位から1位へと大きく順位を上昇させた「荷物の持ち方・置き方」については、少しでも楽をしようとするニーズに応えたカバン製品の登場や普及、具体的には、リュックサック・ショルダーバッグやキャリーバッグの利用が増えたことによる。リュックサックについてはスマホを使うために両手を空けたいというニーズが強まっているためでもあろう。

 こうした点は、下の「迷惑行為の具体像」グラフを見ると明快である。手提げバッグ派の私などは、「何故、自分の都合のために他人の迷惑をかえりみないのか」と、常日頃、ニガニガしく感じていることである。かつては一部の若者だけのものだったリュックサックを、今は、登山でもないのに、また出し入れが不便なのに、ビジネスマン、あるいは高齢者まで、常日頃、愛用しているのはどうしたことか?

 なお、2014年までは「混雑した車内へのベビーカーを伴った乗車」が選択肢として挙げられていたが、そもそも、これを迷惑行為の1つと考えること自体が適切でないとして、2015年以降は選択肢から除かれている。

 地域別には、関東では、全体と同じく、「荷物の持ち方・置き方」が1位であるが、関西では、なお、「騒々しい会話・はしゃぎまわり」が1位となっており、地域性が感じられる。


(2018年12月21日収録、2019年1月23日地域別結果)


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