内航船の航海時間の内訳は、実際に船が動いている航海時間は4〜5割であり、荷役に1〜2割、そして待機に3〜4割が割かれていることが分かる。運航効率の改善には、待機時間の削減が重要である。

 内航船の実態を知らなかった時には、船を高速で動かせれば所要時間を減らせると単純に考えていたが、こういうグラフをかいてみて、早く着いても待機時間が増えるばかりでは何ら効率化につながらないことがはっきりした。

 航空機開発で、コンコルドが営業的に引き合わず、ジャンボジェットが普及したのと同様、貨物船開発に関しては、こうした運航実態を踏まえた取り組みが必要である。テクノスーパーライナーは少なくとも内航船に関しては意義が薄かった。

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 この図を含んだ調査報告書(「内航海運から見た素材型産業の物流コスト効率化に関する調査報告書」)は日本内航海運組合総連合会のホームページ(http://www.naiko-kaiun.or.jp/info/index.html)に全文掲載されているので興味のある方はご覧下さい。


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