OECD諸国の高等教育機関(大学・大学院)で学ぶ学生のうち海外からの留学生が占める割合を示した。

 国内に住む外国人の子弟の場合は国籍は外国人だが海外留学生とはいえない。ただし外国人学生の多くは海外留学生であろうから、母国から移動した留学生のデータが得られない国は外国人学生の値を示している。

 海外留学生比率が最も高い国はルクセンブルクであり留学生比率は44%に達する。ただルクセンブルクは国というより自由に移動可能な一都市のようなものなので特殊である。

 ルクセンブルクを除くと、留学生比率が最も高いのはニュージーランドの19%であり、これについで、オーストラリア、英国、スイス、オーストリアが15%以上で続いている。上位は、英語圏の国が占めているのが特徴である。

 G7諸国の中では、英国が18%で最も高く、フランスが10%、ドイツが7.2%で続いている。米国はOECD平均(6.4%)を下回る4.2%であり、日本はさらに低い3.4%となっている。日本は海外留学生の受入が少ない国であるといえる。

 大学院レベル(修士レベル、博士レベル)では大学レベル(学士レベル)よりも概して留学生比率が高くなっている。

 例えば、米国の場合、高等教育機関全体では4.2%に過ぎないが、博士レベルの留学生比率は34.7%とずっと高い。

 下図のように、留学生比率ではなく、留学生の人数そのものでは、OECDの中で留学生数が多いのは米国が学生総数の多さから比率は小さくとも世界一である。米国に続いて、英国、フランス、ドイツ、オーストラリア、カナダ、日本と続いている。


 図録6160では当図録で示した「受入」に加えて「送出」も含めた両方で海外留学生比率の高さを各国別に比較したで参照されたい。

 図に示した38カ国は、図の並び順で、ルクセンブルク、ニュージーランド、オーストラリア、英国、スイス、オーストリア、ベルギー、オランダ、デンマーク、フランス、カナダ、フィンランド、ドイツ、ハンガリー、アイルランド、スウェーデン、ラトビア、米国、ポルトガル、エストニア、ノルウェー、日本、リトアニア、スロベニア、スペイン、ポーランド、チリ、チェコ、スロバキア、イタリア、ギリシャ、イスラエル、ロシア、韓国、トルコ、中国、ブラジル、インドである。

(2016年11月25日収録)


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