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日本の流通構造は、合理性をどこまで持っているかについては説が分かれるものの、複雑、多段階を特徴としている点については異論がなく、その程度をあらわすW/R比率(卸売額Wholesaleと小売額Retailの比率)も、少し古いが、1980年代半ばの統計で国際比較すると、日本が4.2と西ドイツ1.8、米国1.9、フランス1.6などと比べ2倍以上となっていた(各国の統計の取り方が異なっているので厳密には比較できないが、差があることは明らかである)。
ところが、バブル崩壊後に、業界再編、経路の短縮化など流通合理化が進展する中で、W/R比率は、大きく低下してきている。1970年代〜80年代に上下を繰り返しながら大きくは横ばいであったW/R比率は、1990年代前半から低下傾向となり、1991年の4.08から、2002年には3.06と1以上の幅で低下してきているのである。
(2005年5月11日収録)
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