当図録では国際機関が収集、作成した統計データを多く使用している。ここでは、国連の各機関など主な国際機関の職員数(国際公務員数)をグラフにした。

 国際機関といっても数百人の規模の組織から1万人を越える組織まで様々である。

 最も職員数が多いのは、食料援助を担当しているWFP(世界食料計画)の10,600人、次ぎに世界銀行(グループ)の10,000人となっている。第3位はWTO(国際保健機関)の8,000人となっている。

 下図のように、国連で働く日本人職員は(運転手や秘書などの現地採用者を除く)は、2012年末で805人と全体のわずか2.5%と少なく、分担金が世界第2位と多額(分担率10.8%)であるのと対照的である。これは「言葉の壁や厳しい資格要件、欧米式の雇用慣習が障害になっている」といわれる(東京新聞2013.10.6)。


 以下に出典とした英エコノミスト誌(The Economist 2008.7.5)掲載の"Busy,busy,busy"と題された表をそのまま示す。

国連など主要な国際機関
区分 名称 日本名 設立年 職員数 財政規模
2007年,億ドル@
役割
国連計画・基金 UNCTAD 国連貿易開発会議 1964 450 1 途上国を世界経済に統合
UNEP 国連環境計画 1972 890 2 環境保全の促進
UNICEF 国連児童基金/ユニセフ 1949 7,200 11 途上国の児童・母親への支援
UNDP 国連開発計画 1965 5,300 49 各国経済開発の援助
UNHCR 国連難民高等弁務官事務所 1950 6,300 10 難民の保護と難民問題の解決
WFP 世界食料計画 1953 10,600 A30 緊急事態と経済開発のための食料援助
専門機関 ILO 国際労働機構 1919 1,900 5 労働権と雇用機会
FAO 国連食料農業機関 1945 3,600 8 森林、漁業を含む食料と農業
UNESCO 国連教育科学文化機関/ユネスコ 1942 2,100 7 教育、科学、文化、コミュニケーション
WHO 世界保健機関 1948 8,000 16 健康問題の協調
World Bank 世界銀行 1944 10,000 B268 貧困削減と生活水準改善のための技術援助、資金援助
IMF 国際通貨基金 1944 2,500 9 各国経済財政発展の監視、国際収支危機への資金供給
IFAD 国際農業開発基金 1976 430 1 農村の貧困
UNIDO 国連工業開発機関 1966 650 2 中小企業の成長促進
関連組織 WTO(GATT) 世界貿易機関 1948 625 2 通商に係る協定、交渉、係争
IAEA 国際原子力機関 1957 2,200 3 核技術の科学的・技術的相互協力と核保全・監査
その他の国際機関 OECD 経済協力開発機構 1961 2,500 5 経済発展の分析・予測、通商・環境・農業・税の研究
BIS 国際決済銀行 1930 578 2 中央銀行間の協調行動、金融財政の安定化
(注)公式文書、年次報告による。世界銀行は低所得向けのIDAと中所得向けのIBRDを含む。@一般会計及び特別会計、A2005年、B2007年会計年度:運営会計は21億ドル、援助額は247億ドル
(資料)The Economist July 5th 2008


 また、国別職員数・分担率のデータは以下の通り。

国連の国別職員数と国別分担率
  分担金(米ドル) 分担率(%) 職員数(人)
米国 6億1850万 22.0 3,012
日本 2億7610万 10.8 805
ドイツ 1億8200万 7.1 1,182
フランス 1億4250万 5.5 1,878
英国 1億3200万 5.1 1,650
中国 1億3120万 5.1 540
(注)(資料)図と同じ

(2008年11月19日収録、2013年10月6日国別職員数・分担率データ追加)


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