
「自国では、医師や医療従事者に相談することなく、自分の健康に関する問題を(市販薬や家庭療法などを通じて)自分で解決することが多い」という文章に対して、「そう思う」の少ない順に国ごとの結果を並べた図を掲げた。 調査対象となったいずれの国でも「そう思う」が「そう思わない」を上回っており、世界的に自力解決が基本となっていることが分かる。 そうした中でも「そう思う」が最も少ないのは日本の32%であり、最多のルーマニアの75%と大きな差がある。 日本では医師や医療従事者と相談しながら健康問題に立ち向かうことがもっとも多い国であることが分かる。医療アクセスの点で世界一ということもできよう。 国の分布をみると、先進国ほど「そう思う」の値が小さく、途上国ほど大きくなっている傾向がうかがわれる。基本的には医療制度が充実しているか、また、医療が機能しているかに比例していると考えられる。トルコやインドのように途上国の割に「そう思う」の比率が低く、英国や米国のように先進国の割に「そう思う」の比率が高い国もある。 主要先進国(G7+韓国)の「そう思う」の比率を低い順に掲げると以下である。 1.日本 32% 2.韓国 51% 3.カナダ 52.% 4.フランス 56% 5.イタリア 59% 6.ドイツ 61% 7.米国 62% 8.英国 62% 日本が格段に低く、英米がもっとも高くなっている。自分の健康は自分で維持しようとする意欲に関する国民性も影響しているであろうが、それ以上に、その国の医療が十分機能しているかどうかによっている側面が大きいと考えられる。 図の対象国数は30カ国であり、具体的には、図の順に、日本、スウェーデン、シンガポール、トルコ、オランダ、韓国、カナダ、ベルギー、インド、フランス、マレーシア、オーストラリア、イタリア、スペイン、チリ、アイルランド、ドイツ、米国、英国、南アフリカ、インドネシア、ハンガリー、タイ、アルゼンチン、コロンビア、ポーランド、ペルー、ブラジル、メキシコ、ルーマニアである。 (2025年11月11日収録)
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