産業別就業者の高齢化割合については図録5243で示した。農林水産業の高齢化割合が最も高く、不動産業がこれに次いでいた。

 ここでは、就業事業所の「産業別」ではなく、その事業所で何をしているかの「職業別」に就業者の高齢化割合をグラフにした。

 職業大分類別で最も高齢化割合が高いのは農林漁業職であり、65歳以上の割合は50.6%、75歳以上の割合は20.3%となっている。

 農林漁業職に次いで高齢化割合が高いのは、管理職であり、65歳以上の割合は32.1%、75歳以上の割合は8.5%となっている。

 65歳以上高齢化ランキング3位、4位は、それぞれ、運搬・清掃職、運転職であるが、運転職の場合は75歳以上の後期高齢者の割合は0.9%と職業中分類の中でも最も小さくなっている。やはり、危険を伴いがちな運転職の特性があらわれていると言えよう。

 逆に、最も高齢化割合が低く、若い就業者が多い職業は、専門・技術職と事務職であり、両者とも65歳以上の割合は6.5%と少ない。

 参考までに以下に職業中分類別の高齢化ランキングを掲げた。

 高齢化の進んでいる職業としては農業がトップであるが、会社役員やマンション管理人なども上位となっている。また、不動産仲介・売買職などが該当する「販売類似職業従事者」についても65歳以上で5位、75歳以上で2位と高齢化が進んでいるのが目立っている。

 一方、高齢化が進んでいない職業としては、安全が最重要視される「鉄道運転職」が筆頭だが、その他は、パソコン・オペレーターなどの「事務用機器操作員」や生産システムの管理に当たっている「生産関連事務職」など新しく生まれてきた職種である。


(2020年8月4日収録)


[ 本図録と関連するコンテンツ ]



関連図録リスト
分野 人口・高齢化
テーマ
情報提供 図書案内
アマゾン検索

 

(ここからの購入による紹介料がサイト支援につながります。是非ご協力下さい)