世界のスラム人口を図示した。

 世界全体でスラム人口は9億2千4百万人にのぼっている。都市人口29.2億人は総人口の47.7%と半分近くを占めるが、スラム人口の都市人口に占める割合は31.6%と3割以上となっている。

 地域別には、絶対数ではインドを中心とする南アジアが2.62億人と最も多く、スラム人口比率(都市人口に占める割合)では、サハラ以南のアフリカが71.9%と最も高い。

 貧困国ほどスラム人口比率が多く、最貧国(Least developed countries)だけ取り出した集計では、78.2%と8割近くがスラムに住んでいる勘定である。

スラムの定義(WHO, Closing the gap in a generation: Health equity through action on the social determinants of health, 2008.8)

 UN-HABITAT(国際連合人間居住計画・ハビタット)が使っているスラムの一般的な定義は「低所得者居住地、かつ、または貧しい生活条件の場所であることを広く指す」ものとされる。

 スラム地域は一般に4つの特徴をもつ。すなわち、「みすぼらしい建物」、「過密(一室当たりの人数の多さ、など)」、「インフラ・サービスの不十分な供給」、そして「相対的に低い物価」である。多くの場合、第5の特徴をあわせもつ。すなわち、「セキュリティの欠如」である。理由は、いろいろな面で不法(特に居住に関し)であること、または居住者(賃借人)に対して法的な保護に欠けることによる。

(2010年1月29日収録)


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