第3位は伊勢茶の三重県、第4位は宇治茶の京都府、第5位は八女茶の福岡県となっている。狭山茶の埼玉県は産出額自体はそれほど大きくない。 県全体の農業産出額総額に占める割合を見ると、静岡では27%と基幹的な作物となっていることがうかがわれる。次ぎに京都、三重、鹿児島が10%前後とお茶が需要作物となっている。 ここで荒茶とは、農業者の段階で加工される1次加工農産物を指す。これがさらにお茶屋さん(茶商)によってブレンド、2次加工され、最終製品のお茶として販売される。全国一の茶商の集積地である静岡では、他産地からも荒茶を購入し、静岡茶として販売していたが、今では、産地表示の厳格化によって、静岡で栽培されたお茶を使ったもののみが「静岡茶」と表示されるようになった。 以下に各お茶産地の特徴を表で示す。 お茶の産地と特徴
さらに、静岡茶の中でも、川根茶、掛川茶、藤枝茶と産地限定の地域ブランドを冠したお茶が存在している。
世界のお茶は、植物学的には同一種であるお茶の樹の葉の加工方法から、緑茶、烏龍茶(ウーロン茶)、紅茶に3区分される。緑茶は、お茶の葉を加熱して発酵酵素の働きを止めて作るお茶、紅茶は、お茶が褐色になるまで十分発酵酵素の十分働かせて作るお茶であり、烏龍茶は、この2つの中間の半発酵茶である。ここで、お茶の加工における発酵という言葉は、微生物が関与する本来の発酵ではなく、お茶の葉で起こるカテキンの酸化重合の化学変化を指す習慣的な用語法であるに過ぎない点に注意が必要である。 日本で生産されているお茶はほとんどが緑茶であり、上記の産地の特徴でふれられた茶種は、品種の違いではなく、発酵を止める方法として蒸すか、炒るか等の加工法の違い、また日光を遮って茶葉を栽培するかどうかの違いによって生じている。 以下に茶種別生産量の構成とお茶の分類表を示す。 お茶の分類
(2007年3月17日収録)
[ 本図録と関連するコンテンツ ] |
|