キャロライナ・リーパーは、ゴースト・ペッパー(かつて世界記録保持していた)とレッド・ハバネロの交配種であり、2013年現在、ギネス世界記録で世界で最も辛い唐辛子に認定されており、それまで記録を保持していたトリニダード・スコーピオン・ブッチ・テイラーに勝っているという(ウィキペディア2017.10.23)。 辛さランキングは品種改良などでさらに更新されていく。以下に最新のランキングを掲げた。2位のペッパーXは薄黄緑色をした米国生まれの唐辛子。ギネス認定は受けていないが、世界一辛い唐辛子としても知られている。4位のキャロライナ・リーパーの開発者エド・カリーにより生み出されたといわれる。
以下には、更新前のランキングとコメントを掲げた。 スコヴィル単位という抽出液を何倍に希釈すると辛さを感じなくなるかということで計測する辛さの単位による種々のトウガラシ(唐辛子、とうがらし)の辛さランキングを示した(アマール・ナージ「トウガラシの文化誌」晶文社、原著1992年)。気候や土壌でトウガラシの辛さは同じ品種でもかなり異なってくるので厳密なランキングは難しいようであるが、これはその一例である。
図に示したように世界一辛いトウガラシはハバネーロ(ハバネロ)であるが、そのなかでもレッドサビナという栽培種が57.7万スコヴィル単位でもっと辛いとされていたが、SB食品が開発したSBカプマックスが65.6万スコヴィル単位を記録し06年にギネス認定された(SB食品HPより)。ところが、ウィキペディア情報では、07年のギネス認定で新たに北インド及びバングラデシュ産のトウガラシであるブート・ジョロキア(Bhut Jolokia)が約100万スコヴィル単位で世界一となったといわれる。 このように世界一の座は更新されているようであるが、通常に普及しているトウガラシとしてはなおハバネーロが一番辛いといっても間違いではなかろう。 実は辛くないトウガラシ(甘味種)としてピーマン、パプリカ(ベル・ペッパー)がある。パプリカは、オスマントルコ時代にインド・ジウからハンガリーに伝わったトウガラシから辛味より風味を重視した結果、品種改良により生み出されたものといわれる。今でも世界最大のトウガラシ消費地域はハンガリー周辺であるが、パプリカとそのスパイス加工品の消費が多いためである(図録0460参照)。 図に示したようにトウガラシといっても辛いものから辛さのないものまで多種多様な種類があることが分かる。 以下に世界のトウガラシの種類について簡単にまとめた表を掲げた。
(2007年12月8日収録、2017年10月23日更新、2022年2月23日更新、2023年7月3日キャロライナ・リーパー東京新聞図)
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