心身の健康に効果があるとされるEPA・DHAは体内で合成できない必須脂肪酸なので食品から摂取する必要がある栄養素である。図には、魚に含まれるEPA・DHAの含有量を掲げた。

 原資料である毎日新聞の記事(2017年5月6日)を要約すると以下の通りである。

 EPAは全身の細胞に見られるが脳には入れない。DHAは脳内に入ることが出来、脳細胞の一部となる。こうしたEPA・DHAの健康効果としては諸研究により以下のような機能が報告されている。

EPA・DHAの健康効果

・血中の中性脂肪の低下
・血液の流れをよくする血小板の凝集抑制(血栓防止)
・冠動脈疾患のリスク低下
・記憶や認知機能の一部改善
・うつを予防する可能性

 EPA・DHAはクルミ、エゴマ、大豆などの植物にも含まれているが、より効率的に摂取するには含有量の多い青魚などの魚を食べるのが近道とされる。

一回の食事でEPA・DHAを1000〜2000ミリグラム摂取する魚の量

・イワシ干物一枚
・サケ切り身一切れ
・サンマ一匹
・鯉こく筒切り半分
・シシャモ4〜5本
・サバ水煮缶3分の1

 しかも、サプリメントなどは、手軽な反面、値段が高いので、魚からの摂取には10倍近い経済性があるとされる。

100円当たりのEPA・DHAの量

・サプリメント 200〜500mg
・トクホ飲料 333mg
・ヨーグルト(DHA添加) 600mg
・サバ缶等魚缶詰 2000〜3500mg
・処方薬(3割負担) 7500mg

 図で取り上げた魚の食品は、以下の通り。マサバ(焼き)、サバ類(缶詰・みそ煮)、サンマ(焼き)、サンマ(缶詰)、ギンザケ(養殖・焼き)、イクラ、ホッケ(開き干し)、シシャモ(焼き)、ミナミマグロ(脂身)、メバチマグロ(生)、マグロ類(缶詰フレーク)、マアジ(開き干し)、イワシ(めざし、焼き)、シラス干し(半乾燥品)。

(2017年5月9日収録、2020年3月31日処方薬の経済性)


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