社長の出身大学ランキングを図に掲げた。一部上場企業の社長と全企業の社長についてそれぞれ掲げた。

 都道府県企業の社長最多出身大学は図録7480参照。また、創業社長、世襲社長、内部昇格の大学別割合ランキングは図録5454a参照。会長・社長の出身高校ランキングは図録3861参照。女性社長の出身大学ランキングは図録5454c参照。

 一部上場企業の社長出身大学の1位は慶應義塾大の156人、2位〜3位は東大121人、早稲田大109人となっている。この3大学までは100人以上であり、第4位の京都大学60人以下を大きく引き離している。

 慶應義塾大が多いのは、大企業の社員に慶應義塾大出身者が多い(図録3865)のに加え、二世、三世の卒業生を多くもっているためだと考えられる。もともとは、歴史的に、明治期に単なる金貸しから工業経営に転換する形で三井改革を主導した中上川彦次郎なかみがわひこじろうが自らの出身である慶応義塾の卒業生をもっぱら採用し、買収した企業の再建経営者として彼らを次々に送り込んだことに由来する(中村隆英「明治大正史 下」東京大学出版会、2015年、p.158〜160)。

 全企業については、1位が日本大の2万2千人であり、2位の慶應義塾大の2倍近くと圧倒的に多い。以下、早稲田大、明治大、中央大と続く。

 日本大学は33年連続トップであるが、これは、そもそも卒業生の数が日本で最も多い(図録3865y)のに加えて、多くの付属校を各地に持ちオーナー企業の後継者が多いためだと考えられている(大学ランキング2013)。

 図に掲げた大学は一部上場では、慶應義塾大、東京大、早稲田大、京都大、中央大、日本大、明治大、大阪大、同志社大、一橋大、青山学院大、東北大、関西学院大、法政大、関西大、立教大、神戸大、名古屋大、甲南大、北海道大、学習院大、東京理科大、九州大、上智大、近畿大、金沢大、成城大、また全企業では日本大、慶應義塾大、早稲田大、明治大、中央大、法政大、近畿大、東海大、同志社大、関西大、青山学院大、専修大、立教大、立命館大、関西学院大、福岡大、東洋大、駒澤大、甲南大、東京大、神奈川大、名城大、東京理科大、京都産業大、愛知学院大、東京農業大、明治学院大である。

(2012年8月24日収録、2014年7月1日更新、2015年5月24日更新、2016年5月1日更新、中上川事例追加、2017年2月3日一時掲載止の後、広告を削除し、コメントを改変して再掲載、5月31日更新)
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