厚生労働省がシベリア抑留死者数の出身地を身元が判明した人の9割に当たる3万3,909人について都道府県別にまとめていたことが共同通信が入手した資料で判明した(東京新聞2014年9月21日)。

 最もシベリア抑留死者数が多いのは東京都出身の1,832人であり、北海道の1,306人、新潟県の1,157人、愛知県の1,125人、大阪府の1,121人、広島県の1,111人がこれに続いている。人数が多い地域は「人口が多かったり、中国大陸の旧満州などに入植した満蒙開拓団に多数が参加したりした自治体が含まれている」(同上)。

 戦前1935年の人口10万人当たりの死者数を計算した結果を図にあらわしたが、これを見ると、最もシベリア抑留死者数が多いのは山形県であり、秋田県、岩手県がこれに続いており、東北出身者が多いことが分かる。4位以降は、島根、山口、青森、佐賀、大分、山梨となっている。基本的に大都市圏から遠い農村部であるという特徴がある。逆に、人口当たりの死者数が最も少ない地域の5位までを掲げると、沖縄、大阪、京都、東京、兵庫となっており、トップの沖縄を除くといずれも大都市圏地域である。

 「シベリア抑留」について、またシベリアのどの地域で犠牲者が多かったかについては図録8970参照。

(2021年1月10日収録)


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