サンケイスポーツ選手名鑑から2018年の現役プロ野球選手の出身地別人数をカウントした結果を図に掲げた。ここで対象となっているのは、各球団の支配下登録選手(育成選手含む)のうち、日本国内出身者825人である。

 選手総数順の順位は以下の通りである。

1位 大阪府 79人
2位 神奈川県 50人
3位 福岡県 49人
4位 兵庫県 46人
5位 東京都 43人

 南関東と近畿以外の地域ブロック別で目立っている出身地は、

北海道・東北 北海道(23人)
北関東 茨城県(20人)
東海 愛知県(37人)
中国 広島県(26人)
九州・沖縄 福岡県(49人)、沖縄県(30人)

などである。

 プロ野球選手の出身者が少ない方のランキングの1〜3位は、山梨県(1人)、鳥取県(2人)、長野県(3人)である。ただし、一人も出身者のいない県はない。

 出身者の数が多いかどうかは、出身地の人口規模にも影響される。そこで人口10万人当たりの出身者数も示した。

 全国のプロ野球選手出身地は825人で、人口10万人当たりの人数は0.65人である。

 この指標で選手数が最も多いのは沖縄県で人口10万人当たり2.04人である。全国平均より3.1倍多く、プロ野球選手がいることになる。

 2位は佐賀県で1.56人。3位以下は和歌山県(1.23人)、大分県(1.20人)、福井県(1.14人)の順となっている。

 一方、最も選手数が少ないのは山梨県で人口10万人当たり0.12人。これに長野県(0.14人)、東京都(0.32人)、鳥取県(0.35人)、新潟県(0.39人)と続いている。

 東京都出身のプロ野球選手が43人とまあまあ多いのは、人口規模が大きいからに過ぎないのである。

 全国的な分布状況を見ると、西日本にプロ野球選手が多い西高東低型の傾向が認められる。暖かい地域にプロ野球選手が多いともいえる。プロ野球選手になる前における冬季の練習のしやすさも関係しているかもしれない。広島、ソフトバンクといった地域密着型球団が地元選手を積極的に獲得していることも影響しているといえる。

(2020年9月6日収録)


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