社会生活基本調査の結果から都道府県の晴耕雨読の状況、すなわちガーデニングと読書を行った年間平均日数を散布図にした。

 読書日数が多い地域としては、東京、神奈川、特に東京が目立っており、ガーデニングのさかんな地域としては、茨城、香川、岡山、奈良などが目立っている。

 読書日数の多い地域には上述の他、埼玉、千葉、京都、大阪、奈良、宮城と大都市地域が多い。逆に、読書の比率の低い地域には、青森、熊本、大分、宮崎、佐賀、沖縄、和歌山など青森を除くと西南暖地が多くなっている。

 ヨーロッパでもフランス、スペインといった暖かく野外活動が快適な南欧では読書時間は少ないので、同じような要因が働いている可能性がある(晴耕雨読の国際比較は図録3954)。

 ガーデニングがさかんな地域には上述の他、山口、愛媛、鹿児島などが見られる。ガーデニング日数の少ない地域としては、東京、大阪、神奈川、福岡など大都市圏地域が多いが、それ以外では沖縄が目立っている。

 読書とガーデニングの間には特に東京、神奈川などで読書はするがガーデニングは余りしていないため、右下がりのややマイナスの相関が見られる。

 しかし、両者の関係は、むしろ、無相関に近い。奈良や茨城のようにどちらも多い県もあれば、東京のように読書が多くガーデニングが少ない地域もあれば、沖縄のようにどちらも少ない県、鹿児島のように読書は少ないがガーデニングは多い県もある。

 晴耕雨読をガーデニングも読書も多いことだとすると奈良や茨城こそが晴耕雨読県といえるであろう。

(2017年7月18日収録)


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