政治家の出身高校として、慶応、麻布、日比谷がかつては「政界御三家」と呼ばれていたが、現在は、どうなっているかを図に示した。関連して政治家の出身大学については図録5217a、総理経験者の出身高校については図録5237参照。

 1位は、26人と断然トップの慶応義塾高校であり、2位は創価高校、3位は同人数で筑波大駒場高校、開成高校、麻布高校となっている。

 各高校の出身者には自民党議員、民進党議員、その他の党の議員がいるが、創価高校と関西創価高校は、すべてが、公明党議員である点で特殊である。創価学会関係者にとっては、創価中学・高校は慶応よりも評価が高いブランドである点が影響している。

 政治家の出身高校については、二世議員が多くなっている中では、どの高校出身者に政治家志向が強いかという方向と同時に政治家が自分の息子・娘をどんな高校に入れるかという方向も考えに入れる必要がある。

 政治家の多くは、本人は東京を中心に活動し、地元は妻が守っている。そのため、政治家の子弟は、妻の育児の下で、小中学校は地元の公立で伝統のある学校に通うことが多い。しかし、高校からは、都内の有名私立に入学させるケースが多い。そこで、慶応が代表格ということで政治家の出身高校ナンバーワンになるわけである。自由な校風と著名人が多く政治家の子どもでも特別視されないためストレスが少ないと親が見なしていることも大きな要因という(週刊東洋経済の記事を執筆したジャーナリスト横田由美子による)。

 慶応、筑波大駒場、開成、麻布、東海、ラ・サール、武蔵など政治家の出身高校として上位を占める高校には男子校が多い。これが、日本の政治家に女性が少ない理由の一つだともいえる(図録5238参照)。

 図で取り上げた高校は22校であり、具体的には、降順に、慶応義塾、創価、筑波大附属駒場、開成、麻布、東海、関西創価、ラ・サール、筑波大附属、武蔵、灘、高松、盛岡第一、戸山、東京学芸大附属、北野、大阪教育大付属天王寺、丸亀、修猷館、小倉、佐賀西、鶴丸である。

(2016年10月22日収録)


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