バイオマスは太陽エネルギーから生物が作り出す有機物のことであり、いったん炭素を吸収しているので化石燃料と異なり燃やしても大気中のCO2の増加につながらない「カーボンニュートラル」という性質がある。

 バイオマスのうち、発生量が多いのは、廃棄物系バイオマスの家畜排せつ物と下水汚泥であるが、これらについては利用率が高まっている。

 廃棄物系のうち食品廃棄物に関しては最近利用率が高まりつつあるがなお20%と低い水準である。

 廃棄物系に比べ未利用バイオマスは、農作物非食用部は30%とかなり利用されているが、利用率は高まっていない。また、間伐材などの林地残材は山からの搬出費用がネックとなって利用率が非常に低いままとなっている。

 なお、海外ではエタノール燃料の原料としてバイオマス資源としての利用が多くなっているサトウキビやトウモロコシといった資源作物について、日本では、現時点ではほとんど利活用がみられない。

主なバイオマスの例
廃棄物系バイオマス 未利用バイオマス 資源作物
家畜排せつ物
食品廃棄物
黒液(製紙工場廃液)
下水汚泥
建設発生木材
製材工場等残材 等
農作物非食用部
(稲わら、麦わら、籾がら等)
林地残材
(間伐材、被害木等) 等
糖質資源
でんぷん資源
油脂資源
(資料)食料・農業・農村白書(平成18年度)

(2007年8月13日収録)


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