資源の少ない日本の産業競争力が人材力によっている以上、子供の理科離れが深刻な課題となっている。果たして大人の日本人の科学技術の基礎知識のレベルはどの程度であろうか。これを国際比較した結果を掲げた。

 調査は以下のような各国共通の11問の正誤をそれぞれ問うものであった。調査対象国はEUとEU候補国であり、具体的な数字は、正答率の高い順にスウェーデン、オランダ、フィンランド、デンマーク、米国、英国、フランス、イタリア、オーストリア、ドイツ、ルクセンブルグ、ベルギー、日本、スペイン、アイルランド、ギリシャ、ポルトガルという17カ国について掲げられている。

 日本は第13位であり、EUの平均も下回るものであった。深刻な事態である。

科学技術の基礎知識の理解度調査に用いた設問
(1)地球の中心部は非常に高温である。
(2)すべての放射能は人工的に作られたものである。
(3)我々が呼吸に使っている酸素は植物から作られたものである。
(4)赤ちゃんが男の子になるか女の子になるかを決めるのは父親の遺伝子である。
(5)レーザーは音波を集中することで得られる。
(6)電子の大きさは原子の大きさよりも小さい。
(7)抗生物質はバクテリア同様ウイルスも殺す。
(8)大陸は何万年もかけて移動しており、これからも移動するだろう。
(9)現在の人類は原始的な動物種から進化したものである。
(10)ごく初期の人類は恐竜と同時代に生きていた。
(11)放射能に汚染された牛乳は沸騰させれば安全である。
解答(1)○(2)×(3)○(4)○(5)×(6)○(7)×(8)○(9)○(10)×(11)×
(資料)文科省「2003年度科学技術白書」

(2005年9月16日収録)



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