日本人、とくに若い層がカレー好きである点については、すでに図録0332(成人・若年層)や図録0330(子ども)でふれたが、ここでは、実際に、カレーを食べる頻度や好きな辛さの程度などをインターワイヤード社が行ったインターネット調査の結果から見てみよう(元サイト)。

 まず、食べる頻度である。自宅での自作(内食)、弁当カレー・レトルトカレー(中食)、専門店やその他飲食店での食事(外食)を問わず、カレーを食べている頻度をきいた結果は、月2〜3回が36.3%でもっとも多く、月1回が26.2%でこれに次いでいた。

 かなりのカレー好きと言える週1回以上を合わせると16.3%と小さくはない割合となる。一方、一切食べないと答えた人は2.7%を少数派である。

 週1回以上の割合を男女・年齢別に見た結果では、男性の方が女性をよりどの年齢層でもよく食べている点、また、若い世代の方がよく食べている点が目立っている。20〜30代の男性は25.5%と4人に1人以上が週1回以上カレーを食べている。

 ただし、女性の年齢別の結果では、70代では40〜60代より週1回以上の割合が増えている。これは、子どもに食事を用意する年齢層の女性は、料理が偏らないように配慮している結果だと考えられる。

 カレー好きが女性より男性、そして高齢層より若年層で多いのは、自由気ままな食事が可能であるほど、習慣性(依存性)のあるカレーに向かいがちになるのではないかともとらえられよう。

 次に、好きなカレーの辛さであるが、中辛が48.8%と約半数である。また、激辛の6.5%、辛口の36.3%を合わせると42.8%とこれとほぼ同等である。大半が中辛以上の辛さを好み、甘口は7.9%、こどもレベルという回答は0.5%と少数派である。日本人は辛いカレーが好きと結論づけても間違いではなかろう。

 男女・年齢別の好きなカレーの辛さを激辛と辛口を合わせた割合で見ると、男性は50代がピークであり、それより若いほど、またそれより高齢ほど辛さ嗜好は減じる。女性はほぼ若い世代ほど辛さ嗜好が低くなっている。

 子どもは味覚が敏感であるだけ、やはり辛いのは苦手であり、若い世代ほど辛さ嗜好が減じるのはその延長線の事実だろう。

 一方、一定以上の高齢になれば刺激物はあまり好まなくなるという傾向が男性の辛さ嗜好にはあらわれていると思われる。しかし、それなら、女性は何故、高齢でも辛さ嗜好が減じないのか。これについてはやや謎である。

 最後に、下図で、ふだんどんなかたちのカレーを食べているかを見ておこう(複数回答結果)。


 市販のルウで作ったカレーが最も多く、77.4%に達している。次に、レトルト・カレーが51.2%。3番目が、インド料理店、ココイチなどカレー料理チェーンなどの専門店カレーの31.4%である。ファミリーレストランや洋食屋などでの外食カレーは17.3%である。

 自分でカレー粉やスパイスを使ってつくるカレーは9.1%とそれほど多くはない。

 男女別には、自作カレーは女性の方が多く、レトルト・カレー、カレー弁当や専門店などの外食カレーは男性の方が多いという特徴が見られる。

 地域別のカレー好き度は、家計調査によるカレールウの消費量についてふれた図録7745参照。

(2022年8月25日収録)


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