家計調査の品目別集計は月別、年次別のほか、毎月、日別にも集計された結果が公表されている。これを使えば、「うなぎのかば焼き」の消費支出が土用の丑の日に集中するなどの状況を分析することができる。

 なお、2020年の時事トピックス(図録j030)では、ティッシュペーパー・トイレットペーパー、パスタ、カップ麺の日別支出に見る新型コロナ関連の「買いだめ」「買い占め」行動を追った。

 以下では、2月からから年末・正月にかけての年間を通じ、こうした日次分析の例を、行事食を中心に、総務省統計局の「家計ミニトピックス」からピックアップした。
1.節分の恵方巻(2月)
大阪から全国に広がった恵方巻を食べる習慣
2.バレンタインデーのチョコレート(2月)
2月14日のバレンタインデー前日に支出が多くなるチョコレート。ただし、当日が休みの日だと休日明けに渡そうと休日前に買っておく購買行動が発生
3.ゴールデンウイークの旅行(4〜5月)
連休の日数が多いほど旅行関連支出が大きくなる傾向
4.こどもの日のお菓子、母の日のカーネーション(5月)
こどもの日には、お菓子、ケーキ、すしへの支出が増え、母の日には、切り花、お菓子、すしへの支出が増
5.半夏生のたこ(6〜7月)
かつては夏至から数えて11日目だった半夏生は毎年7月2日頃にあたるが、関西ではたこを食べる習慣がある
6.土用のうなぎ(7〜8月)
夏の土用の丑の日(年に2日ある場合はそれぞれ一の丑・二の丑という)にはうなぎを食べる習慣が定着
7.ボジョレーヌーボー解禁日のワイン(11月)
その年の新ワインであるボジョレーヌーボーの解禁日、およびその週末に多くなるワインへの支出
8.クリスマスのケーキ、正月のおせち、かに(12月〜1月)
クリスマスにはケーキや鶏のももなどの料理、正月にはおせちや普段余り食べない高価な魚介類を食べる習慣が根づく

(2020年9月24日収録) 


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